宅建は、年齢や学歴、国籍の制限がなく、誰でも受験できるので、法律初学者や異業種から挑戦する人も多い人気の国家資格です。ただ決して簡単な資格ではありません。合格率は例年15~18%程度で推移しており、出題範囲は権利関係、宅建業法、法令上の制限、税・その他まで幅広い知識が問われます。
特に宅建試験初学者の中には、独学で合格を目指し躓いたという方も少なくありません。ネックになりやすいのは権利関係です。法律用語や考え方に慣れていないと「読んでも意味が入ってこない」「どこが重要かわからない」という状態になやすく、そこで学習が止まってしまうことも。
合格を目指す宅建試験初学者にとって大切なのは、世間の評判良い宅建講座を受講することではなく、自分の生活スタイルや学習の癖に合った講座を見つけることです。
本記事では、2026年度の最新情報を踏まえ、初心者におすすめの講座を厳選し、自分に合う講座を選びコツを解説します。
目次
宅建初学者に通信講座は必要?独学との違いを先に確認
独学でも合格は可能
まず大前提として、宅建は独学でも十分に合格を狙える試験です。テキストでインプットし、過去問を回し、模試で仕上げるというルートを周回し続ければ、通信講座を使わずとも合格ラインが見えてきます。筆者自身が40代後半且つ完全独学ながら、2025年の宅建試験に合格しているのがその証明です。
ただし初心者は「わからないで止まる」ことが多い
ただ宅建試験初学者が独学で苦しみやすいのもまた事実です。特につまずきやすいのは、権利関係や法律用語でしょう。これらの分野は言い回しが難解なので、文章を読んでもイメージが湧かず、「結局この論点は何を押さえればいいのか」がなかなか見えてきません。理解できないものを勉強するのは誰だって苦痛です。その結果、学習そのものが止まりやすくなります。
また、宅建試験初学者は学習順や優先順位でも悩むもの。どこから始めるべきか、どこに時間をかけるべきかがわからず、気づけば合格者のYouTubeや勉強法記事ばかり見てしまう。これは私自身の実体験でもあります。
情報収集に時間を使い、実際には得点に繋がる学習に手が動いていない。この状態が続くと、独学での合格はかなり厳しくなります。
通信講座の利用が向いている人
以下の項目に当てはまる方は、通信講座の利用を検討するのも選択肢の1つです。
- 法律初学者で法律用語に抵抗感がある人
- 自分で学習ペースを管理するのが苦手で、カリキュラムに沿って進めたい人
- 仕事や家事で時間が限られる人
- テキストだけだとどうしても理解が難しい人
通信講座を利用するメリットは、単に講義を受講できるからではありません。宅建試験において学ぶべき順番や重要な項目、復習の流れ含め「受験生が迷わず学べる状況」を示してくれる点が最大のメリットと言えるでしょう。
独学が向いている人
逆に、以下の項目に該当する人は独学が向いています。テキストを買い、宅建テラスを活用して継続学習すれば、十分合格に手が届くはずです。
- 自分で教材を選び、学習スケジュールを組むことが苦にならない人
- わからない用語が出てきても、自分で調べて解決していくプロセスを楽しめる人
- 宅建取得にかかる費用をできるだけ抑えたい人
独学向きか通信講座向きかは、頭の良し悪しではなく、自分の学習スタイルで判断すべきです。
初心者が宅建の通信講座を選ぶときの5つのポイント
初心者が宅建の通信講座を選ぶときの5つのポイント その1その講義が宅建試験初学者向けに作られているか
宅建講座を選ぶ際に最も重要なのは、その講座が初学者向けに作られているかどうかです。たとえばスタディングは「超入門講座」を設けており、初学者が科目の全体像をつかみやすい設計を採用。アガルートも「入門カリキュラム」を用意する等、初学者向けコースを用意しています。
初心者は情報量の多さよりも、学びやすさを重視することをおすすめします。最初の一歩を間違えなければ合格がグッと近づきます。
初心者が宅建の通信講座を選ぶときの5つのポイント その2演習環境が整っているか
宅建試験は講義を見るだけではまず受かりません。合格に直結するのは、むしろ講義以外の時間にどれだけ問題を解いたか、つまり演習量です。
演習には一問一答、分野別問題、過去問、模試があり、全て揃っているのが理想です。例えばスタディングはスマート問題集、セレクト過去問集、13年分過去問集、合格模試をコースに組み込んでいます。LECも講座ラインナップに加えて公開模試・ファイナル模試など模試系コンテンツが豊富です。アガルートも問題演習サービスを利用できます。
初心者は「講義のわかりやすさ」を重視する傾向がありますが、宅建試験で点数が伸びるかどうかは演習量に大きく左右されるのが現状です。
初心者が宅建の通信講座を選ぶときの5つのポイント その3スマホ学習のしやすさ
忙しい社会人や子育て中の人は、通勤時間や待ち時間など、細切れ時間の活用が合否を分けます。通信講座を選ぶ際は、Webテキスト、動画、問題演習がスマホで完結しているかどうかを必ず確認しましょう。例えば、スタディングはスマホ完結型、ユーキャンは動画講義、デジタルテキスト、WEBテスト、スケジュール管理機能などのWEB学習に対応。LECもスマホ学習向けのコースを提供しています。
初心者が宅建の通信講座を選ぶときの5つのポイント その4サポートの手厚さ
宅建試験初学者は、わからない箇所があるとなかなか前に進めないもの。通信講座を受講するのであれば、この「わからない箇所」に対するサポートも重要な要素です。
具体的には、不明点がある場合の質問対応、学習スケジュールの支援を確認すると良いでしょう。例えばユーキャンは添削に加え質問対応を実施、アガルートはオンライン質問サービス「KIKERUKUN」を提供、講師もしくは有資格者が質問に回答してくれます。
初学者にとって質問制度は、「使うかどうか」よりも「使える状態にあること」の方が重要です。
初心者が宅建の通信講座を選ぶときの5つのポイント その5通信講座は安ければ良い訳でも高いから良い訳でもない
通信講座選びでよくある失敗が、価格だけで決めることです。
予算は大切ですが、それよりも大事なのは自分の学習スタイルに合っているかどうかです。安ければ良い訳ではないし、高いから良い訳でもありません。講義の内容や演習の充実度、サポートが自分に合っていれば学習を継続できるでしょう。せっかく大事なお金を払うのですから、より合格に近づける講座を選びましょう。
宅建初心者におすすめの通信講座
スキマ時間中心で進めたい初学者向けスタディング 宅建士講座
| スタディング 宅建士講座の特徴 |
|
|---|---|
| スタディング 宅建士講座が向いている人 | 忙しい社会人、まずは低コストで宅建試験の勉強を始めたい人 |
丁寧な説明で基礎から進めたい初学者向けユーキャン 宅地建物取引士講座
| ユーキャン 宅地建物取引士講座の特徴 |
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|---|---|
| ユーキャン 宅地建物取引士講座が向いている人 | 紙のテキストでしっかり学びつつ、手厚いフォローを希望する人 |
講義の質と充実したフォローを求める初心者向けアガルート 宅建士試験講座
| アガルート 宅地建物取引士講座の特徴 |
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|---|---|
| アガルート 宅地建物取引士講座が向いている人 | 本気で一発合格を狙いたい人、合格後に受講料を取り戻したい人 |
資格受験校大手の豊富な講座から選びたい初心者向けLEC 宅地建物取引士
| LEC 宅地建物取引士の特徴 |
|
|---|---|
| LEC 宅地建物取引士が向いている人 | 資格受験校大手の安心感と、充実した演習・模試を重視したい人 |
通信講座を使っても合格できない人の特徴
講座を購入しただけで安心してしまう
通信講座はあくまで勉強のためのツールであり、受講したからといって合格させてくれるものではありません。高い合格率はあくまで真剣に勉強した人が出した成果です。合格に必要なのは、受講開始後にどれだけ真剣に学習に取り組めるかにかかっています。
インプットだけで満足してしまう
講義を見た、テキストを読んだ。それだけで勉強した気になってしまうと、本試験での点数は伸びません。宅建はどれだけアウトプットに取り組んだかが合否を分ける国家試験です。
1周目から完璧を目指す
宅建試験初学者が最初から細部まで完璧に理解しようとすると、心が折れてしまいます。最初は全体像と重要論点の把握で十分です。
学習内容な間違えた問題を復習しない
学んだ内容や間違えた問題は復習することに意味があります。復習に取り組まなければ同じ問題に間違えてしまうでしょう。講義や演習の翌日、3日後、1週間後など、ざっくりでも良いので復習に取り組むことで、定着率がアップします。
過去問や模試が後回しになる
宅建は、講義を見ることよりも演習が重要です。講義と並行して過去問を取り組んだほうが得点は間違いなく伸びます。宅建試験初学者ほど全てを理解してから解こう」と考えがちですが、実際には解く中で理解が深まることが多いです。
通信講座を最大限活かす勉強法
最初は全体像をつかむ
宅建試験初学者がいきなり細部に入ると、何をやっているのかわからなくなります。まずは各科目の役割、頻出論点、得点源をざっくりつかむことを優先しましょう。
講義視聴と過去問演習をセットにする
講義を視聴したら、同じテーマの問題をその日のうちに解いてみましょう。この学習方法が最も効率的です。理解と演習を併用することで、知識が定着しやすくなります。
苦手分野だけ講義に戻る
全ての講義を何度も見返す必要はありません。わかっている部分はスキップしてOKです。問題演習に取り組み、詰まった論点だけ再度講義に戻る。この使い方ができるのも通信講座のメリットです。
模試で現在地を把握する
模試は合否判定のためだけに受けるものではありません。弱点を発見し、残り時間で何を削り、何を伸ばすかを判断するために使います。通信講座を受けていても、模試は必ず利用しましょう。
スマホ学習を「補助」ではなく「毎日の習慣」にする
忙しい社会人にとって、スキマ時間でのスマホ学習が合否を左右するといっても過言ではありません。朝の通勤、昼休み、帰宅後の10分など、問題の演習に取り組みましょう。いつでも過去問や一問一答、フラッシュカードに取り組める宅建テラスの学習アプリの活用がおすすめです。
まとめ
通信講座の利用を検討する場合、毎日続けられるかどうかが最も重要です。どんなに安い講座でも、どんなに高い講座でも、合格に近づけなければ意味がありません。そのためには講座の料金で選ぶのではなく、自分にとって使いやすいかどうかを判断基準にしましょう。それが、初心者が宅建合格に近づくいちばん現実的な近道です。
おすすめの模試や教材の選び方を知りたい人はこちら
よくある質問
宅建初心者は独学と通信講座のどちらがいいですか?
自分で教材選びや学習の進捗管理ができる方であれば独学でも十分合格できます。一方、法律初学者で宅建試験の勉強内容が難しすぎると感じる方や学習計画を立てるのが苦手な方は、通信講座のほうが進めやすいでしょう。
一番安い通信講座でも合格できますか?
通信講座の価格が合否を左右する訳ではありません。ただし、安さだけで選ぶと演習やサポートが足りず、宅建試験初学者には使いにくいケースもあります。価格だけでなく、問題演習やサポートの充実度もチェックしましょう。
仕事をしながらでも通信講座で合格は狙えますか?
宅建受験生の多くが仕事をしながら受験しています。むしろ仕事をしながら学ぶ人ほど、スキマ時間を活用し、真剣に学習に取り組む傾向があります。毎日まとまった時間を取れなくても、毎日コツコツ取り組めば十分合格可能です。
紙のテキストがない講座は初心者に不向きですか?
紙のほうが理解しやすい人も少なくありませんが、スマホ完結型のほうが続けやすい人もいるでしょう。大切なのは、紙かデジタルかではなく、毎日継続して学習に取り組めるかどうかです。一方で間違えた問題の振り返りや重要な要点は、紙にまとめた方が学習の効率は上がるでしょう。

